37-176217 三國 孝

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Mirage Tone

– the most toned body you’ve ever imagined –

未来の服

37-176217 東京大学大学院工学系研究科機械工学専攻修士2年 三國 孝

 

 

今回のPBLで与えられた「IoTであること」「売れるものであること」、そして「未来を感じさせるものであること」という3つの条件を満たす製品として、私は「未来の服」を作りたいと考えました。未来の服といっても、全くあたらしい機能を備え付けた服ではなく、「身体を隠す」、「身体を見せる」という従来の服にも備わっていた既存の機能をすこしだけ進化させる「Mirage Tone」というコンセプトをつくりました。Mirage Toneというのは私のつくった造語で、「蜃気楼」からとったMirage、「引き締まった身体」を表すToned bodyからとったToneで、「理想のボディラインの幻を見せる服」を意味します。

 

身体のラインをより美しく見せる

服に映る陰影はボディラインをより魅力的に見せることがあります。逆光に透けるブラウスや筋肉の浮きでたTシャツにドキッとした経験がある人は少なくないのではないでしょうか?要因はいくつか考えられますが、私は、服に映る微妙な陰影がそれを見た人に、はっきりとは見えない身体のラインを想像させているということに着目しました。陰影から想像される幻(ビジョン)が服に隠れた身体をより美しく見せているのではないかと。

 

アイデア

服に映る陰影とは自然光の反射と透過、そして、服のなかで反射した身体やインナーの色を反映して服の表面に写される像です。今回は、直接服の内部が透けて見える像は除外して考えました。自然光によって服の表面上に映る陰影を、服の布上に配置したLED群によって再現します。

 

プロトタイプ

最終段階では周囲の光をセンサーで読み取り、最適な光の分布を計算して、リアルタイムで光り方を変えるプロトタイプを作成します。今回は、時間の都合上、センサーやリアルタイムでの計算を行わず、静止画での表現を目指しました。

はじめに人形サイズでの実験を行い、余裕のないサイズの服を余裕があるようにみせることが出来ました。

続いて人間サイズのプロトタイプでは、最終試験を兼ねた撮影日に接触不良を起こしてしまい、実験と撮影を行うことが出来ませんでした。そのため、掲載している写真は、光らないプロトタイプをモデルの女性に来てもらって撮った写真を光っているように加工したイメージです。

 

今後の開発

今後は、進行中の静止画表現のプロトタイプを完成させ、センサーを用いたリアルタイムでの陰影の表現を行うプロトタイプを制作します。

人形サイズのプロトタイプ
人形サイズのプロトタイプ
服に余裕があるように見える。

完成イメージ(gifアニメーション)